2009 Fiscal Year Annual Research Report
妊婦の腰骨盤痛における日常生活活動障害度の尺度開発および介入に対する評価
Project/Area Number |
21792286
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Research Institution | Konan Women's University |
Principal Investigator |
安藤 布紀子 Konan Women's University, 看護リハビリテーション学部, 助教 (60508654)
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Keywords | 妊婦 / 腰痛 / 骨盤痛 / 日常生活活動 |
Research Abstract |
腰骨盤痛は妊婦の約半数が訴え、日本ではマイナートラブルとして扱われている。また、その介入は妊婦体操、骨盤ベルト、マタニティビクス、マタニティヨガ、および妊婦水泳など多様だが、評価方法が存在しないため、有用性は明確でない。 これまでの研究で妊婦の腰骨盤痛は日常生活活動に影響を及ぼすことが明確になった。しかし、腰痛の評価尺度は非特異的な腰痛を想定しており、かつ妊婦に適合しない項目が含まれている。そこで、腰骨盤痛を有する妊婦の日常生活活動障害度を測定する尺度へ改変するための基礎資料作成目的で、兵庫県下および大阪府下の2病院で腰骨盤痛を有する妊婦15人を対象にchnical test、質問紙調査、および腰骨盤痛のために障害された実際の日常生活活動について15分程度のインタビューを実施した。腰骨盤痛自覚のみの妊婦の日常生活活動があまり障害されていないことに対して、chnical testが陽性の腰骨盤痛を有する妊婦のほとんどは寝返りが辛いこと、睡眠が障害されること、長時間座ることや座った状態から立ち上がる動作が困難なことなどを訴えた。また、妊婦99人にプレテストを実施した結果、妊婦に適合しない項目が除外された。これらの結果から、産婦人科医、助産師および妊婦の腰骨盤痛を研究している理学療法士で従来使用していた腰痛による日常生活活動障害度の測定尺度であるQuebec Back Pain Disability Scaleを日本人の妊婦にも適応できるように改変した。今後この尺度の信頼性および妥当性を検証する。 この尺度を作成することにより、妊婦の腰骨盤痛を日常生活活動の側面から評価し、生活に即した指導および介入に対する評価への活用が期待できる。
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