2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21792289
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
納富 史恵 Kurume University, 医学部, 助教 (60421301)
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Keywords | 小児がん / 父親 / ケアガイドライン |
Research Abstract |
小児がん患児が入院することでもたらされる父親の体験やストレスに対するコーピング行動、更に小児科病棟に勤務する看護師の父親へのケアに対する認識や実際のケアを明らかにし、小児がん患児を持つ父親へのケアガイドラインの考案を目的とし、今年度は、小児がん患児の父親のコーピング行動について調査した。調査対象は、全国の大学病院・国立病院機構・500床以上を有する病院からランダムサンプリングした301施設中、研究協力の承諾を得た31施設に入院している小児がんの父親42名、母親50名(対照群)であった。調査内容は、基本的属性とコーピング行動であった。コーピングの評価には、藤原が開発し、信頼性と妥当性が検証された「入院児の家族のコーピング尺度」を用いた。この尺度は、33項目8因子(問題焦点・情緒的支援・楽観思考・医療者支援・思考回避・情緒安定・自責・社会資源探求コーピング)から構成されており、「とても当てはまる」(4点)から「全く当てはまらない」(1点)の4段階で回答を求めた。統計処理は、SPSS17.0Jを使用した。父親と母親のコーピング行動の比較は、t検定を行った。8因子の因子ごとの平均点を求め、父親と母親のコーピング行動を比較した結果、有意差はみられなかった。また、8因子の中で、問題焦点コーピングをとる傾向にあることが明らかとなった。
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