2011 Fiscal Year Annual Research Report
職場のメンタルヘルス対策におけるケースマネジメント・モデルの開発
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21792296
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
山田 淳子 群馬大学, 大学院・保健学研究科, 助教 (60431714)
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Keywords | 労働者 / メンタルヘルス / ケースマネジメント / 産業看護職 |
Research Abstract |
本研究は、産業医が常勤ではない事業場に焦点をあて、職場のメンタルヘルス対策の2次予防活動における産業看護職のケースマネジメント・モデルを開発することを目的とするものである。研究期間は3年間とし、研究1~2年目は、職場のメンタルヘルス対策における2次予防活動に関する動向、ケースマネジメントの概念枠組みの把握を行った。さらに、職場のメンタルヘルス対策の2次予防活動における産業看護職のケースマネジメントの実績を持つ産業看護職のリサーチを行った。 その結果、本研究において、職場のメンタルヘルス対策の2次予防活動における産業看護職のケースマネジメントに関する枠組みを次のように作成した。本研究において、ケースマネジメントとは、「従業員が労働と健康の調和を通してよりよく働けることを目的とし、メンタルヘルス不調者の発見から、不調者が休職には至らず症状コントロールや治療と職業生活が両立でき、状況が安定したと産業看護職が感じるまでの過程における産業看護職による支援」と捉えることとする。また、ケースマネジメントの過程は、ケースマネジメントの(1)利用者の発見、(2)アセスメント、(3)計画、実施、(4)モニタリング、(5)評価・フィードバックという基本的過程を辿るものと設定する。さらに、ケースマネジメントの3つの構成要素は「従業員、社会資源、産業看護職」と置き換えることとした。なお、本研究において、メンタルヘルス不調者とは、倦怠感や不眠、意欲の低下等ストレス反応が出現している者、また、うつ病等の健康障害が発症している者とする。いずれも治療中の者も含むが、治療と職業生活を両立し、そのことにより休職には至っていない者とした。 今後は、実績を持つ産業看護職に対する面接調査からケースマネジメントの手法の抽出、そのモデル案を作成していく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
・概念枠組みの作成、対象者のリサーチにやや時間がかかった。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度まで実施により、対象者を把握できたので、今後は計画的に面接調査を実施し、モデル案を作成していく予定である。
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