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2011 Fiscal Year Annual Research Report

地域高齢者を対象とした「老いと死の準備教育プログラム」の構築

Research Project

Project/Area Number 21792306
Research InstitutionTottori University

Principal Investigator

金田 由紀子  鳥取大学, 医学部, 講師 (30335525)

Keywords地域高齢者 / 老い / 死 / 健康寿命 / 介入研究
Research Abstract

平成23年度は、地域高齢者の老いの受容過程と影響要因を探るために、比較的老いの受容が上手くいっていると思われる農村集落の地域高齢者(90歳前後)4名に対して聞き取り調査を実施し、分析はKJ法を用いた全体分析を行った。そこで、地域高齢者の老いの受容過程は、まず身体的な衰えや役割喪失によって生じる「老いの実感」に始まり、様々な喪失体験による挫折や葛藤を経て、現在の自己を肯定的に受け入れ、老化に伴う喪失に逆らうことなく生への執着を解き放つ作業を行う「執着からの解放」へと移行し、最終的には与えられた人生をまっとうしたいという心境に至る「人生の統合」へと進んでいた。老いの受容過程の中核となるものは「執着からの解放」であり、この促進要因として「社会的存在の実感」や「医療や介護への安心感」、「日常を楽しむ」といったものがあり、阻害する要因として「継承の危惧」があると考えられた。
生活の自立した一般の地域高齢者に対する、老いの受容過程とその影響要因に関する先行研究は、ほとんど見当たらず、今回の調査によって、豊かな老いを生きるための重要なポイントとして、人生の最後まで社会との関係を持ち続けること、医療や介護への安心感が持てること、日常を楽しむことのできる心境になれることがあげられた。これらの条件を満たすために、コミュニティーのあり方として、高齢者が楽しめる交流の機会をつくり、高齢者が主体となれる地域の伝統や文化の継承の機会をつくり、回覧板を回すときなどのちょっとした機会にも声かけすること等が地域の一員であることの実感につながるので、このような地域づくりの必要性に対する示唆を得られたことは大きな意義であったと思われる。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

育児休業による研究中断を行ったことで、当初、関わっていた対象地域において、継続的に実施する予定であったが、担当地域と取り決めていた予定年限を越えてしまい、継続することが困難となってしまった。

Strategy for Future Research Activity

対象地域を新規に開拓して介入を実施することが必要となり、当初予定していた内容、期間での介入は困難であり、計画を変更し、縮小して実施していく予定とする。

URL: 

Published: 2013-06-26  

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