2011 Fiscal Year Annual Research Report
臨床心理学的手法を用いた訪問看護師のメンタルヘルスケアプログラムの開発
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21792307
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
仁科 祐子 鳥取大学, 医学部, 助教 (70362879)
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Keywords | 訪問看護 / メンタルヘルス / 仕事満足 / 仕事継続 / アサーティブネス / 臨床心理学 / パーソンセンタードアプローチ |
Research Abstract |
1.本研究の先行研究について,学会発表を2件行った. 1)第37回日本看護研究学会学術集会において,「看護学生の大学生活満足度の現状および社会的スキルとの関連」を発表した.社会的スキルが高いと学業や生活に対する頑張り度が高く,睡眠状態満足が高いことが明らかとなった. 2)第31回日本看護科学学会学術集会において,「看護学生の大学生活満足度の探索的検討」を発表した.大学生活満足は,[学業環境因子][日常生活因子][自己を高める因子]の3因子構造で構成された.3因子のうち社会的スキルと相関がみられたのは,[日常生活因子]と[自己を高める因子]であった. 3)1)2)より,社会的スキルを向上させるプログラムは,看護学生がより積極的に物事に取り組み,自己を高める能力の育成に寄与する可能性が示された. 2.看護師の仕事満足に関する文献検討を行った(継続中). 1)1980年以降で既読の58英文献のうち,地域看護師か在宅看護師を対象としたものは4文献であった.仕事満足の関連要因としては,組織管理に関すること(上司のリーダーシップ,給与,管理体制等),仕事の専門性に関すること(仕事内容,自律性,専門性が発揮できる等),心理状態に関すること(上司からの心理的報酬,上司との関係,相互関係,倫理的ストレス等)であった. 3.これまでの先行研究や文献検討の結果から,メンタルヘルスケアプログラム案を検討した(継続審議中).仕事満足を高めるために,自己を高める能力と積極的対人関係形成能力の向上を図ることを目指すものとして,プログラム案を作成している.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
メンタルヘルスケアプログラム案の作成に当初予定よりも時間を要したため.本研究ではメンタルヘルスのプラスの側面である仕事満足を評価指標として採用したが,仕事満足に関する先行研究は多く,文献検討に時間を要している.また,より効果的なプログラム案を作成する上で,仕事満足を高めるためにはどこに焦点をおくべきかについて,丁寧に検討を重ねている.
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Strategy for Future Research Activity |
メンタルヘルスケアプログラム案では,1回あたり3~6時間で,全5回を予定している.介入群への研究参加協力者が少ない場合には,プログラム案を変更する可能性がある.
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Research Products
(2 results)