2011 Fiscal Year Annual Research Report
医療型療養病床におけるインタープロフェッショナルワークの評価指標の開発
Project/Area Number |
21792321
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Research Institution | Saitama Prefectural University |
Principal Investigator |
丸山 優 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 助教 (30381429)
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Keywords | インタープロフェッショナルワーク / 医療型療養病床 |
Research Abstract |
インタープロフェッショナルワーク(以下IPW)の評価指標を明らかにするために、療養病棟で働く看護師が多職種と共に治療や援助活動を行う際にどのような行動をとっているのか、行動の特徴を調査した。調査は、療養病床で働く看護職者を対象とし、大塚らが作成した多職種連携のためのコンピテンシー調査票を使用した。この調査票は、IPWを構成する6因子全24項目から成る。対象者は、WAMNETに登録している全国の療養病床をもつ病院(3,394施設H23年8月)のうち、震災により多大な影響を受けた3県を除いた3,271施設から無作為抽出法により1,000施設を抽出し、施設長に協力の同意が得られた施設で調査票を配布し、対象者から個別に郵送回収した。調査期間は平成23年11月から12月である。分析は、統計解析ソフトIBMSPSS Ver.19 for Windowsにて分析した。127施設1,627名の看護師から研究承諾が得られ、1,140件(回収率70.1%)の調査票が回収され、回答に欠落のない1,070件を分析対象とした。対象者は正看護師66%、平均年齢43.16歳(±11.18)、平均看護師経験年数18.25年(±10.61)、療養病床での平均経験年数4.79年(±4.7)であった。勤務形態は、常勤89%であった。IPWの構成要素である6因子毎の平均点を分析し、患者家族のための他者との調整は平均点が75%、事実やアセスメントの伝達は82%、チーム活動のマネジメントは61%、対話と議論の促進は60%、他者の理解と尊重78%、感情の共有と意味付けは、75%であった。結果より、他者との調整や情報伝達はよく行えているが、チーム活動のマネジメントや対話と議論の促進はあまり行えておらず、行動が個人間の関係に留まっていることが示唆された。本調査により、評価基準の礎が示唆されたと考える。
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Research Products
(2 results)