2009 Fiscal Year Annual Research Report
膝関節痛をもつ中高年者を対象とした自己管理スキル学習プログラムの開発
Project/Area Number |
21792325
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
金谷 志子 Osaka City University, 大学院・看護学研究科, 講師 (00336611)
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Keywords | 膝関節痛 / 自己管理 / 中高年者 / 看護介入 |
Research Abstract |
膝関節痛をもつ高齢者が疼痛の自己管理をしながら自立した生活が維持できるように支援することが、中高年者の予防活動において重要な役割であり、課題である。本研究では、中高年者が膝関節痛軽減のために用いている認知的・行動的対処方法について明らかにすること、その結果をもとに膝関節痛の自己管理方略を習得できる通信型教育プログラムを作成することを目的とした。 研究の方法は、A県B市在住の45歳以上の中高齢者で、ほとんど毎日、膝関節痛があり、現在、膝関節痛で通院治療中でない者を対象に中高年者が膝関節痛の軽減のために用いている対処方法に関する質問紙調査を実施した。調査の内容は、膝関節痛の経験年数、疼痛のある膝関節数、膝関節痛による治療経験の有無、身体機能として日本版変形性膝関節症機能評価尺度(Japanese Knee Osteoarthitis Measure ; JKOM)、心理社会的機能として、痛み対処方略(Coping Strategy Questionaire ; CSQ)日本語版、主観的健康度自己評価、改訂PCGモラール・スケール等であった。 その結果、JKOMの「痛みの程度(VAS)」は、年齢、JKOM得点(「痛みやこわばり」「日常生活の状態」「普段の活動」「健康状態」の25項目)、CSQの「願望思考」「破滅思考」「痛み行動の活性化」と有意な正の相関を示した。JKOM得点は、年齢、CSQの「願望思考」「破滅思考」「痛み行動の活性化」と有意な正の相関を示した。このことから痛みの程度と痛みによる生活機能への影響は3つの対処方略に関係していることが明らかになった。これらの結果と先行研究の結果をもとに膝関節痛の自己管理プログラムの内容を検討した。
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