2010 Fiscal Year Annual Research Report
在宅における終末期がん患者を看取る家族へのグリーフケアプログラムの臨床導入と評価
Project/Area Number |
21792332
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
岡本 双美子 大阪府立大学, 看護学部, 准教授 (40342232)
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Keywords | 家族ケア / グリーフケア / 悲嘆 / 緩和ケア / 死別 / 在宅ホスピスケア / 終末期がん患者 / 看取り |
Research Abstract |
目的:在宅で終末期がん患者を看取る家族のためのグリーフケアプログラムを、訪問看護師がより実施しやすく効果的なプログラムに修正することと、臨床導入に向けた訪問看護師への研修内容について検討することとした。 方法:文献検討と、グリーフケアの実践経験のある訪問看護師およびグリーフケアに関する専門家から得たグリーフケアプログラムに関する助言を基に、より効果的なプログラムを検討し、その結果からさらに訪問看護師への研修内容についても検討した。 結果:グリーフケアプログラムの対象である在宅で終末期がん患者を看取る家族の特徴として、がん告知から終末期の在宅における介護により、身体的なストレスを受けていることが考えられ、ケアプログラムを修正した。この結果を踏まえ、臨床導入に向けた訪問看護師への研修内容についても修正した。 考察:対象者の特徴である在宅で終末期がん患者を介護し最期を看取るという体験は、精神的な面のみではなく身体的な面にもストレスを受けるため、精神面を重視していたこれまでのケアプログラムに身体面へのケアをさらに追加修正する必要があると考えられた。それに伴い、訪問看護師への研修内容にも反映させることにより、本ケアプログラムの対象である家族の特徴を踏まえたプログラムとなり、本ケアプログラムの意義がより明確になったと考えられた。 結論:本ケアプログラムは、在宅で終末期がん患者を看取る家族の特徴であるがん告知から長期間にわたる精神的ストレスを受けるだけではなく、終末期に在宅で介護することにより身体的にもストレスを受けているため、精神面のみならず、身体面においてもケアを実施することで、より効果的なプログラムとなったことが考えられた。
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