2009 Fiscal Year Annual Research Report
介護予防訪問看護の健康維持・増進に対する効果の検討
Project/Area Number |
21792339
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Research Institution | International University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
川野 英子 International University of Health and Welfare, 保健医療学部, 講師 (90458414)
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Keywords | 看護学 / 在宅ケア / 訪問看護 |
Research Abstract |
介護予防訪問看護の(1)利用者数、(2)実施件数、(3)看護内容、(4)訪問看護師が評価する訪問看護の効果について、現状を把握するためにアンケート調査を行った。まず、全国の介護予防訪問看護を実施している訪問看護ステーション(4824箇所)に利用者の有無を確認したところ、1856箇所から利用者がいる旨の返信があった。このうち、調査協力に同意があった623箇所の訪問看護ステーションにアンケートを郵送し、464箇所から返信があった。(有効回答数461、有効回答率:74.0%)なお、介護予防訪問看護利用者の状況では合計1430件の回答があり、無効回答を除いた1427件を分析対象とした。単純集計の結果、利用者の平均年齢は79.5±8.9歳で、女性が多く(女性61.6%)、一人当たりの平均訪問回数は4.1±2.2回であった。利用者の疾患は、脳血管疾患や心疾患などの循環器系が多く、全体の34.1%を占めていた。次いで、筋骨格系の疾患13.7%、内分泌系の疾患12.0%であった。なお、介護予防訪問看護の開始年については、平成21年からが最も多く、全体の37,8%を占め、利用者数は年々微増していた。また、看護内容は、健康相談、生活指導、体調観察の実施率は80~90%を占め、リハビリテーション指導や薬・サプリメントに関する指導も48%程度行われていた。そして、訪問看護師が評価する看護の効果は、「心理的に安定する」、「体調が維持される」、「セルフケア能力の向上」の項目で高く評価されていた。上の結果から、介護予防訪問看護の利用は徐々に増えている。そして、訪問看護では、健康維持のために必要な指導は高い頻度で行われており、特に、心理面の効果が高いと訪問看護師が評価していることが明らかとなった。
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