2009 Fiscal Year Annual Research Report
特定保健指導の積極的支援プログラム終了者の「行動意思」への影響因子モデルの構築
Project/Area Number |
21792342
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Research Institution | Gumma Paz College |
Principal Investigator |
小林 和成 Gumma Paz College, 保健科学部・看護学科, 講師 (70341815)
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Keywords | 特定保健指導 / 積極的支援 / 行動意思 / 計画的行動理論 |
Research Abstract |
平成21年度においては、自治体の積極的保健指導プログラム終了者の行動の実態から、「行動意思」に影響を及ぼす因子を抽出するために以下のことを実施した。 1.一自治体の積極的保健指導プログラムへの協力参加観察の実施 本研究に適切な対象の選定をはじめ、面接調査を行う上での調査項目の探索や面接の進め方等を検討するため、約半年間週に1,2回の頻度でプログラムに参加し業務の一部を担った。 2.本調査実施に向けたインタビューガイドの作成、及びプレテストの実施 本研究に関わる先行研究や関連研究をもとに、地域看護実践及び質的研究に精通した大学教授のスーパーバイズを受け、インタビューガイドを作成した。また、それを用いて、一自治体の特定保健指導事業における積極的支援プログラムを利用し、プログラム終了から1年経過後も行動変容を維持している者数名にプレテストを実施した。 その結果、「行動意思」に影響を及ぼす因子として「寿命が延びる」や「体が軽くなる」等の「行動への態度」、「こどもに格好良いと言われる」「嫁が協力してくれる」等の「主観的規範」、「毎日、体重計に乗る」「野菜を丼一杯食べる」等の「行動コントロール感」といった既存の計画的行動理論に該当する因子が抽出された。他方、「ダイエット自体が楽しくて仕方ない」「何事も自分で経験することが重要」「短期/長期の目標を立てる」「工夫するためには知識が必要」等の計画的行動理論にそぐわない因子も抽出された。 今後は、インタビューガイドの見直しを行うとともに、地域特性や人口規模等の異なる複数箇所の自治体において、抽出される因子が飽和化するまで対象を選定して調査を実施することが課題である。また、抽出された「行動意思」に影響を及ぼす因子から、「行動意思」と各因子との関連を明らかにするための調査票を作成、改良していくことを計画している。
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