2009 Fiscal Year Annual Research Report
せん妄患者の家族看護のガイドライン作成に関する研究
Project/Area Number |
21792346
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
山内 典子 Tokyo Women's Medical University, 看護学部, 助教 (10517436)
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Keywords | せん妄 / 家族 / 看護 |
Research Abstract |
【研究目的】せん妄を発症した患者の家族の体験、およびそこに行われている看護を明らかにし、家族看護のガイドラインを作成する。 【研究方法】 1. データ収集施設:A大学病院心臓外科ICUおよび転床後の一般病棟、緩和ケア病棟 2. 研究参加者:医師によりせん妄と診断された患者の家族20名、家族は、患者の様子をよくみている者を条件とするため、ほぼ毎日面会に来ている者に限る。 3. データ収集期間:2009年11月~2010年3月 4. データ収集方法:半構成的面接法 5. データ分析方法:インタビューにより、せん妄を生じた患者の家族の体験をテープ録音し、逐語録を作成し、データとした。さらにそれらを質的に分析し、各々カテゴリー化したうえで構成要素を抽出し構造化した。 【倫理的配慮】研究参加者に研究内容、方法、参加・中止の自由等について文書で説明し、同意書をかわした。データの取り扱い、結果公表においては、対象者の匿名性に配慮した。また、所属の倫理委員会の承認を受けて実施した。 【結果】研究参加者は、心疾患による開胸術後にせん妄をきたした患者の家族9名、終末期せん妄を生じたがん患者の家族9名であった。家族の年齢は、30代~70代であり、患者との関係は、配偶者が7名、子どもが6名、両親が1名、兄弟が1名、嫁が2名、義妹が1名であった。せん妄の期間は、1週間から2カ月であった。インタビューのタイミングは、医師からせん妄、あるいは疑いがあると診断後、家族にその旨を告げられた後、せん妄症状がある程度落ち着いた時期、慢性化した時期とした。インタビューの時間は、一人につき1時間程度であった。現在、逐語録を作成した段階にあり、次年度にかけて、さらに参加者を得てインタビューを重ね、データ分析を行う予定である。
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