2010 Fiscal Year Annual Research Report
コミュニティ再生を目的としたプレイスメイキング手法の日本における導入可能性の検討
Project/Area Number |
21800008
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
三友 奈々 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 研究員 (30512925)
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Keywords | プレイスメイキング / サードプレイス / コミュニティ再生 |
Research Abstract |
本年度は、まちなかの居場所づくりの概念・手法である「プレイスメイキング」におけるデザインの要因と構成要素について、プレイスメイキングにおける評価と解決方法の項目を使用して、米国ニューヨーク市のブライアントパークの利用実態を整理し、考察した。評価と解決方法は、プレイスメイキングを世界的に牽引している米国の非営利団体プロジェクト・フォー・パブリックスペース(PPS)と米国政府の一機関であるジェネラルサービス・アドミニストレーション(GSA)が共同して作成し、発行した政府関連の公共建築物を対象としたプロパティマネージャー用の指針のものを使用した。 本公園は、かつて麻薬取引が盛んに行われていたが、プレイスメイキングの概念・手法のもと再生が行われ、現在では、観光客や周辺住民にとって、まちの中の居場所である「サードプレイス」となっている。現地調査では、対象地における観察調査を行うとともに、本公園の管理財団であるブライアントパークコーポレーション(BPC)及びPPSにヒアリング調査を行い、観察調査結果を補完した。また、夏季及び冬季のイベントにおいても、空間の利用のされ方についても観察調査を行った。 現地調査の結果、ブライアントパークにおけるプレイスメイキングの要因は、可動イスに代表される「仮設の座る場所」と芝エリアに代表される「可変性のある空間」であることがわかった。イベント時の空間の利用のされ方を通しても、その二つがプレイスメイキングの要因であることが判明した。
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Research Products
(4 results)