2009 Fiscal Year Annual Research Report
低侵襲で頭蓋内に留置可能な自動展開型硬膜下電極アレイと専用集積回路の開発
Project/Area Number |
21800023
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (Start-up)
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
山川 俊貴 Shizuoka University, 工学部, 助教 (60510419)
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Keywords | 電子デバイス・機器 / 脳・神経 / 医療・福祉 |
Research Abstract |
ガイドとなるSMAとして最適な材料および線径を明らかにする目的で、異なる材料、線径のSMA線について異なる条件下で熱処理を行った。その結果、線径は0.1mmもしくは0.3mm、材料はTi-Ni合金(Ti:Bal、Ni:56%)が最適であることがわかった。また、様々な熱処理条件でこの材料を処理し、変態温度を測定した結果、480℃で40分間熱処理を行い、その後室温まで急冷した後、350℃で4時聞再度熱処理し、その後室温まで徐冷することによって、所望の記憶形状に記憶処理できることがわかった。その際のガイドの形状回復温度は65℃でやや高温であり、生体に損傷をきたす可能性があるが、ガイドを被覆するPTFE(テフロン)の被覆膜厚を1mm程度にすることで熱伝導を抑制できることがわかった。 また、実態顕微鏡下において白金線を電極としてガイドに実装する手法を確立し、ガイドの六角形の記憶形状の各頂点に電極を実装した微細白金電極アレイを作製した。その微細白金電極アレイを用いて生理食塩水中で皮質脳波を模擬した振幅数十マイクロボルトの微小信号を計測することができた。電極インピーダンスを測定した結果、皮質脳波計測に利用可能であることを確認した。 提案する電極アレイで測定した信号を増幅する機能をもった、多チャンネルCMOSアナログ計装増幅器回路を設計した。0.18um CMOSプロセスでの試作を想定とした回路シミュレーションにおいて、脳波を模擬した微小信号を所望の増幅率、S/N比で増幅可能であることを確認した。
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