2009 Fiscal Year Annual Research Report
ユビキタスネットワークにおけるアドホック通信を用いた高効率な移動端末密度推定法
Project/Area Number |
21800028
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (Start-up)
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
内山 彰 Osaka University, 大学院・情報科学研究科, 特任助教 (70555234)
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Keywords | モバイルアドホックネットワーク / 端末密度推定 / 移動予測 / 情報伝搬 / 負荷分散 / モビリティ / 位置情報 / ユビキタスネットワーク |
Research Abstract |
総務省のu-Japan政策の立案など近年ユビキタスネットワーク社会の実現を目指した様々な研究開発が進めうれており,その中の一つとして端末の位置を推定する研究が盛んに行われている.現在,GPS携帯電話やカーナビゲーションシステムなどの位置情報を取得可能な端末が普及しており,これらの端末にIEEE 802.11などの無線機能を付与することで、移動端末の位置情報をアドホック通信により交換することが可能となる.このような端末を保持した人や車が協調して移動端末密度を各端末が分散協調で推定することにより,安心・安全なユビキタス社会の実現への貢献が期待される. 本研究で提案する移動端末密度の推定法では,大きく分けて(i)移動パターンの自動導出に基づく移動予測法,(ii)効率の良い情報伝搬法の2点が重要となる.初年度はまずこれらの基本プロトコル設計を行った.まず(i)の移動パターンの自動導出およびそれに基づく移動予測法を考案した.移動パターンの自動導出を行うため,時間を一定長のスロットに分割し,各端末は毎スロットに1回自身の現在位置と直前のスロットにおける位置を隣接端末にブロードキャストする.この情報を基に,あるセルに存在する端末がそのセルに流入する端末数および流出する端末数を保持する.この情報を用いて,あるセルに特定の方向から流入したノードが次のスロットにおいて特定の隣接セルに移動する確率を算出し,移動予測に用いる.続いて,(ii)について,情報伝搬の効率を向上させるため,同じセルに所属する端末は同じ情報を保持していることに着目し,各セルから1ノード以上が情報の計算および伝搬を行うようにする.その際,推定した端末密度情報を用いて確率的に情報の計算および伝搬を行うことで,計算量・情報伝搬の効率向上を図る.これらの研究成果は国際会議および国内研究会において発表された.
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Research Products
(4 results)