2010 Fiscal Year Annual Research Report
ユーザーの意図に応じた機能的電気刺激による適応的運動支援システムの開発
Project/Area Number |
21800033
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
為井 智也 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 研究民 (40548434)
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Keywords | 強化学習 / 筋電位信号 / モーションキャプチャ / ヒューマン・ロボットインタラクション |
Research Abstract |
本研究では,運動課題を行うユーザーの状態に応じて,適応的に支援方法を学習する運動・運動学習の支援システムの開発を目指している.前年度は,モーション情報・EMG (electromyogram:筋電位信号)の情報から,ユーザーが発揮した手先の力ベクトルの推定,さらにはユーザーの生体情報(モーション,EMG)に応じて機械が方策(支援)を変化させる強化学習の課題に対し,EMG-to-Activation Modelと呼ばれる,EMGが観測されてから筋肉の収縮が起こるまでの時間遅れと,筋電の値と筋活性度の間の非線形性を考慮したモデルを導入した.22年度はまず,この手法の有効性を実証するために,人間機械系の一例として,人間とロボットの協調作業の実実験を行い,その成果を国際会議と雑誌論文で発表した. 次に運動学習支援に取り組むべく,課題としてダーツ投擲を選定した.有効な支援方法を見付けるため,また,効率良く方策(支援)の探索空間を削減するため,ダーツ投擲中のシナジー(筋活動の基本パターン)を抽出するプログラムの実装を行った.さらに,ダーツ投擲動作における上肢の各関節の,筋トルク,インタラクショントルクなどめトルク要素の解析を行い,ダーツ投擲に用いる各トルク要素の大きさとスキルレベルとの相関を調べた.この結果は国際会議に投稿中である.この解析で得られた知見と,前年度に開発した,ユーザーの生体情報に応じて機械が方策(支援)を変化させる強化学習アルゴリズムを組み合わせることで,適応的運動学習支援の実現が期待される.
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Research Products
(2 results)