2009 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト動作における二関節筋の力学的・生理学的役割の解明
Project/Area Number |
21800042
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (Start-up)
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
山内 潤一郎 Tokyo Metropolitan University, 人間健康科学研究科, 准教授 (70552321)
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Keywords | 生理学 |
Research Abstract |
ヒト動作では各筋肉が力を発揮し、その力学的エネルギーが腱を通して骨に伝わり目的に沿った動作を達成させている。筋には一つの関節を跨いでいる単関節筋、二つ以上の関節を跨いでいる複合関節筋(主に二関節筋)に大別され、それぞれ異なった役割をしている。2つ以上の関節運動を伴う複合関節動作では、単関節筋と二関節筋が関与しており、二関節筋は一端で伸張され他端で短縮する拮抗的な活動が起きている。このことからヒト動作に関わる多くの筋の中でも、特に二関節筋の複雑な神経-筋制御機構はヒト動作を機能的に遂行する上で重要な鍵であると考えられる。しかしながら、これまでヒト動作に伴う二関節筋の活動様式や長さ変化と力発揮の関係は推定の域でしか理解されておらず、実際に測定しその特性を明らかにした例は存在しない。そこで、本研究では、ヒト動作における二関節筋の活動様式や関節角度(筋長)の変化がどのように力発揮に影響をしているかを可視化、定量化する方法論を確立し、ヒト動作に伴う二関節筋特異な力学的・生理学的特性の役割を明らかにすることを目的とする。本研究の成果は、ヒト動作を効率的に機能させるために有効なリハビリテーション法と動作を支持する新しい生体工学装置の開発の基礎となることが期待される。本年度は二関節筋の活動レベルを不随意的にコントロールし、ヒト動作中の二関節筋の長さと筋活動レベルが力発揮にどのような影響を及ぼしているかを検討した。動作中に二関節筋の活動レベルをコントロールした結果、静的動作における長さ-張力関係と動的動作における力-速度関係は随意的筋活動における収縮特性とは異なった。これらの結果から、随意的筋活動における力発揮では、二関節筋による神経制御は重要な働きをしていることが示唆された。
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Research Products
(18 results)