2009 Fiscal Year Annual Research Report
クラウドコンピューティングを構成する分散協調ストレージ技術の研究
Project/Area Number |
21800063
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (Start-up)
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
土屋 健 Waseda University, 理工学術院, 助手 (90546251)
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Keywords | 分散システム / 情報通信システム / 情報システム |
Research Abstract |
本年度は分散協調ストレージの根幹をなす各ピアへデータを分散配置するための分散区間木アルゴリズムを提案している。この提案技術の評価より、ストレージを構成するピアが状況に適応して増加・減少といった変動が発生した場合でもサービスを停止することなく対応可能である分散技術であること明らかにしており、P2P技術をベースとしたスケールアウト可能なであることを明らかにしている。 提案する分散区間木アルゴリズムでは特定のノードへの負荷、ノード消失などの障害への対応が必要であり、対応としてこのストレージに格納するデータはすべて一定サイズのチャンク単位に分割し、その位置をハッシュ値化さすることで木構造モデルへ分散配置する。提案する分散区間木アルゴリズムの特徴として、木構造に分散された各チャンクは直近の節点に複製チャンクが配置されるといった特徴を持つ。ストレージを構成するピアによる木構造の分割手法として、配置されたチャンクと、複製をもつ節点は別ピアが分散管理することで、ピアの消失などの障害時にも複製されたチャンクの利用により、分散協調ストレージサービスの永続性が確保可能となる。しかしながら、木構造の根に近い節点ほど多くのチャンク管理が必要であり、管理するピアは安定したピアが管理することで、安定した分散協調ストレージを提供できるといえる。 一般的なサーバインフラとして利用するための評価として、分散区間木アルゴリズムが構築する木構造の規模と、ピア間で必要となる管理コストを計算機シミュレーションによって評価を行い、提案アルゴリズムにおける特性を明らかにした。 また、積極的な対外発表を行い、学術論文1件,査読付国際会議において複数回講演を行った。今後、次世代サーバ環境を構成するサーバインフラの基幹技術として、実用を想定したソフトウェアプラットフォームとしての機能を明確にする予定である。
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Research Products
(6 results)