2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21800090
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (Start-up)
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
林 悠 The Institute of Physical and Chemical Research, 行動遺伝学技術開発チーム, 基礎科学特別研究員 (40525812)
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Keywords | REM睡眠 / 遺伝学 / マウス |
Research Abstract |
夢を見ることで良く知られるREM(急速眼球運動)睡眠は、高等脊椎動物に固有の現象であり、脳の何らかの高次機能に関わると考えられる。REM睡眠中の脳では、他の睡眠段階あるいは覚醒時と比べても神経活動が活発であることから、REM睡眠の生理的意義は単なる休息とは考えにくい。本研究ではREM睡眠の生理的意義を調べるに当たり、REM睡眠が生誕前後に最も頻繁に見られるという知見に着目し、脳発達に関わる可能性を検証する。胎児や新生児には従来の睡眠阻害方法である覚醒強制や手術を適用することは困難であることから、本研究ではマウスを用いた遺伝学的手法によるREM睡眠の阻害を試みる。具体的には、マウス脳においてREM睡眠の制御を担う神経核を同定し、人為的に神経活動を抑制する遺伝子を発現させ、これにより一定期間REM睡眠を低下させ、脳発達への影響を評価することを目指す。上記の目的を達成するために、次の3種類のトランスジェニックマウスの作製を行うこととした:(1)REM睡眠中枢神経核に選択的にDNA組み換え酵素Creを発現するもの、(2)DNA組み換え酵素Creの存在下でREM睡眠中枢神経核に選択的に薬剤感受性転写因子tTAを発現するもの、(3)tTA存在下で神経活動抑制遺伝子を発現するもの。最終的には3種類すべての組み換え遺伝子を有する三重トランスジェニックマウスを作製することにより、薬剤制御下でREM睡眠を調節できるものと期待される。本年度は、個々のマウス系統の作製を行ったので、今後これらの系統の交配および表現型解析を進める。
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