2009 Fiscal Year Annual Research Report
カタユウレイボヤメチル化DNA結合タンパク質MBD2/3と相互作用する因子の同定
Project/Area Number |
21810039
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (Start-up)
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Research Institution | Institute for Developmental Research, Aichi Human Service Center |
Principal Investigator |
鈴木 美穂 Institute for Developmental Research, Aichi Human Service Center, 発生障害学部, 研究員 (80548470)
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Keywords | メチルCpG結合タンパク質 / Ciona intestinalis / メチル化DNA結合タンパク質 / DNAメチル化 |
Research Abstract |
DNAメチル化の異常は、がん、精神神経疾患や生活習慣病など多数の病気の原因として注目されている。近年、網羅的手法により、DNAメチル化は"gene body"つまり遺伝子の転写領域部分に集中して付加されていることが明らかにされた。この現象は、植物、無脊椎動物、脊椎動物に広く見られる進化的に保存された機構であり、重要な未知の機能を担っている可能性がある。 本研究は、非常に明確なgene bodyメチル化パターンをもつカタユウレイボヤをモデル生物に、gene bodyメチル化の生物学的役割を明らかにすることを目的にしている。メチル化DNAに結合するメチル化結合タンパク質ciMBD2/3に注目し、ciMBD2/3がgene bodyメチル化に結合し遺伝子発現制御をしている可能性を検討する。ciMBD2/3が結合するゲノム領域と、相互作用する因子を決定することが本研究の最終目標である。 本年度は、ciMBD2/3の抗体作製を主に行った。カタユウレイボヤタンパク質の抗体は、市販、または分与で入手できるものがないため、新規に抗体を作製する必要があった。具体的には、ciMBD2/3のcDNAを組み換えタンパク質発現ベクターにクローニングし、大腸菌でタンパク質を発現させた。組み換えタンパク質に付加されているHis tagを用いて、ニッケルカラムでciMBD2/3タンパク質の精製を行った。現在、ポリクロナル抗体受託サービスを使ってウサギ2羽でのポリクロナル抗体作製を行っている。 来年度は、この抗体を用いて、ciMBD2/3が結合するゲノム領域をクロマチン免疫沈降法で決定し、またciMBD2/3と相互作用する因子を共免疫沈降法で同定する計画である。
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Research Products
(2 results)