2009 Fiscal Year Annual Research Report
中世ヨーロッパにおける説教術書の研究:説教理論における〈説教の受容〉の問題
Project/Area Number |
21820037
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (Start-up)
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
赤江 雄一 Keio University, 文学部, 助教 (50548253)
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Keywords | 西洋史 / 中世史 / 文化史 / 説教 / 受容 / メディア / 国際情報交換 / イギリス |
Research Abstract |
本年度は、研究計画にしたがって、説教執筆者の受容に対する意識を検討する作業に先立つ、写本および刊行史料の収集と、John of Walesの説教術書写本からの転写作業、研究文献の収集を行った。刊行史料と研究文献の収集についてはほぼ期待した成果をあげることができた。また、関連写本の(マイクロフィルムあるいはCD-ROMというかたちでの)収集も進展した。しかし、一部の図書館あるいは文書館における注文処理に予想以上の時間がかかっているので次年度にも継続的に取り組む予定である。並行しつつ、比較的良質であると判断されるBibliotheque Mazarine(パリ)所蔵写本に基づく本文転写作業はほぼ終了し、他の写本との部分校合分析の準備を整えることができた。平成22年3月のイギリスにおける資料調査での写本の実地検分を通じて、先行研究における写本目録の再検討の必要性が明らかになった。同時に、複数の専門家との議論を通じて、今後の校訂作業と分析作業の進め方について大きな示唆を得た。これらの成果を活用しつつ、平成22年6月に名古屋大学で開催が予定される第2回西洋中世学会大会の大会シンポジウム報告を行う。また、平成22年7月にスペイン・サラマンカで開催されるInternational Medieval Sermon Studies Society Symposiumにおいて本プロジェクトについて発表を行う予定である。
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