2009 Fiscal Year Annual Research Report
新製品アイデア開発におけるデザインの役割に関する実証研究
Project/Area Number |
21830071
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (Start-up)
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Research Institution | Kyushu Kyoritsu University |
Principal Investigator |
磯野 誠 Kyushu Kyoritsu University, 経済学部, 准教授 (50550050)
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Keywords | 経営学 / 新製品開発 / アイデア / 創造性 / デザイン |
Research Abstract |
本研究の目的は、磯野(2008)「新製品アイデア開発におけるデザインの役割」において得られた知見を発展させ、(開発活動としての)デザインの新製品アイデア開発における役割に関する理論仮説を、サーベイ調査により検証し、その理論確立をおこなおうとするものである。そしてその理論仮説とは、 H1.製品コンセプトの創造的視覚化は、より高い製品姿の創造性実現可能性に結びつく。 H2.製品コンセプトの創造的視覚化による製品コンセプト修正は、より高い製品姿の創造性実現可能性に結びつく。 平21年度に実施した研究の成果とは、仮説の洗練化と操作定義化、そしてサーベイ実施準備である。その具体的内容として、仮説の洗練化として、(1)磯野(2008)で導いた仮説における「製品コンセプトの創造的視覚化」を、先行研究より製品コンセプト視覚化アイデアの組み合わせ試行、およびアイデアの市場評価から構成されるもの、と定義したこと、また(2)製品コンセプトの創造的視覚化および製品コンセプトの創造的視覚化によるコンセプト修正を促進する開発マネジメント要因として、先行研究より「デザイン・リーダーシップ」という概念を導き、それはデザイナーによるリーダーシップ発揮、およびデザイナーの開発チーム統合から構成されるもの、と定義したこと、主にこの二点である。そしてこれら概念定義をもって、さらに先行研究をもとに各概念を操作定義し、質問票に含めるべき質問項目を決定した。 またサーベイ実施準備としてサーベイ対象企業の選択をおこなったが、それは全上場企業のマーケティング部門、企画部門、デザイン部門などある程度の組織規模をもって実質的にコンセプト開発、コンセプト視覚化開発を担当する開発担当部署管理職とした。 この仮説操作定義とサーベイ実施準備をもって、今期平成22年度に予定するサーベイ実施が可能である。
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