2010 Fiscal Year Annual Research Report
新製品アイデア開発におけるデザインの役割に関する実証研究
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21830071
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Research Institution | Kyushu Kyoritsu University |
Principal Investigator |
磯野 誠 九州共立大学, 経済学部, 准教授 (50550050)
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Keywords | 経営学 / 新製品開発 / 創造性 / デザイン |
Research Abstract |
前年度に行った仮説の操作定義化、質問票質問項目の検討、サーベイ実施準備(質問票送付先の選定等)を踏まえ、今年度は、プリテスト、質問項目の調整、サーベイ実施(質問票作成、送付および回収)、結果分析・考察、知見をまとめた上、論文化した。 そのサマリーは、質問票調査に協力頂いた全企業99社のうち65社に送付・報告された。うち、協力頂いたサントリー、ネスレ・ジャパン、P&G、等に招かれ、報告プレゼンテーションを行った。また、同論文は新製品開発研究に関して国際的に最も権威のある学術誌Journal of International Product Innovation Managementの学会である18th International Product Development Management Conference(Delft, The Netherlands,2011年6月5-7日開催)に投稿・査読受理され、またケーススタディー知見の部分は季刊マーケティング・ジャーナルに投稿・査読受理され、そのVol.120に掲載された。 (意義/重要性) 本研究結果は新製品アイデア開発において開発能力としてのデザイン(創造的視覚化)はどのような組織・製品条件において有効であるかを明らかにするものである。先行研究においてはデザインの創造的視覚化側面の有効性は主張されその開発効果が説明されてきてはいたが、それがどのような条件で成立するのかは明らかではなかった。本研究からの知見により、実務的には新製品アイデア開発においてデザインの活用を効果的とするために、その条件を整えることができる。 この意義はサントリー等国内有数のデザインの活用に関心をもつ企業に評価されまた今回のInternational Product Management Conferenceにより評価される通りである。
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