2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21830090
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (Start-up)
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
星野 裕二 Tokyo Metropolitan University, 社会科学研究科, 助教 (20552277)
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Keywords | メカニズムデザイン / 公平分担問題 / 誘因両立性 / ナッシュ遂行 |
Research Abstract |
本研究の目的は、公平分担問題において、公平な配分を実現するメカニズムの設計可能性を分析することである。公平分担問題とは、金銭移転を伴う非分割財の配分問題であり、応用例としてはごみ処理施設の立地問題などの迷惑施設の立地問題がある。 この環境では、効率的なメカニズムにおいて、選好の虚偽表明による戦略的操作が可能であることが知られている。しかし、戦略的操作の帰結は非羨望性を満たすということがかなり広範なクラスのメカニズムで成立することを示した。この意味で、戦略的操作は問題ではなく、またそれらのメカニズムは非羨望性を遂行するメカニズムということになる。この結果は、Fujinaka and Sakai(2009, IJGT)にまとめられている。また、そのクラスの中にはfair mechanismというかなり単純なメカニズムが含まれており、そのメカニズムに特に注目し、分析した成果はFujinaka, Sakai, and Sakaue(2009, mimeo)にまとめられている。Fair mechanismは、非羨望性をナッシュ遂行するだけでなく、等分配非羨望配分という非羨望配分の中でも特に優れた性質をみたす配分を無支配ナッシュ遂行することを、理論的に明らかにした。また、そのメカニズムの経済実験を実施し、実験結果はfair mechanismの性能がかなり良いことを示している。
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Research Products
(2 results)