2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21830103
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (Start-up)
|
Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
清成 透子 Aoyama Gakuin University, 社会情報学部, 准教授 (60555176)
|
Keywords | 社会系心理学 / 進化心理学 / 実験社会科学 / 協力 / 社会的ジレシマ |
Research Abstract |
本研究は血縁関係にない人々の間で、如何にして協力的な関係が形成・維持され得るのかを探ること、すなわち、協力関係の基盤となるメカニズムを解明することを目的としている。このため、初年度の2009年度は、見知らぬ他者との間で協力的関係を形成するために必要な要因の1つとして考えられる他者の協力性を見抜く能力を人々が実際に備えているかを検討するための一連の実験を計画し、そ実施のための準備と予備実験を行った。研究を遂行するにあたって、まずは研究体制を整えるためのインフラ整備が必要であり、初年度は実験参加者プールを作成すること、実験スペースの確保、実験用コンピュータのセットアップ作業、および実験実施に際して必要な手続きシステムの整備などを中心に行った。このインフラ整備作業と並行して、実験刺激呈示用のコンピュータ・プログラムの開発、刺激映像の編集作業、および実験マテリアルの作成も併せて行った。それらを用いて、本実験で使用する刺激映像の選定を第一の目的とした予備実験を実施した。予備実験では、実験参加者に様々な人物動画を30秒間呈示し、実験参加者はそれぞれの人物が囚人のジレンマゲームで協力したか、非協力したかを予測した。併せて、実験参加者は、各人物の性格予測やその他の意思決定課題、心理尺度に対する回答も行った。予備実験で得られたデータを元に、刺激として用いた動画人物に対する反応パターンをいくつかのカテゴリーに分類し、本実験で呈示する動画グループを選定する作業まで終了している。今後予定されている本実験では、選定された動画をいくつかの条件に配置して、人々がどのような状況で他者の行動を見抜くことができるか、どのようなカテゴリーの人物に対して、協力的、あるいは非協力的と判断する傾向があるかを検討する予定である。
|
Research Products
(6 results)