2010 Fiscal Year Annual Research Report
多国籍企業における人材の創造的開発・活用を促す人的資源管理に関する比較研究
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21830158
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| Research Institution | Shikoku University |
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Principal Investigator |
笠原 民子 四国大学, 経営情報学部, 助教 (40523189)
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| Keywords | 国際人的資源管理 / ナレッジ・ワーカー / クリエイティブ・クラス / グローバル人事制度 / 成果主義人事 / 人事制度改革 |
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| Research Abstract |
本年度は、昨年度までの研究成果を踏まえ、ジャーナル論文、文献レビューを中心にグローバル人的資源管理の概念並びに、人材の創造的開発・活用に向けた人的資源管理の役割について再度検討を加えた。その上で、当初計画していた量的調査は、多国籍企業の実態を把握するには時期尚早であると判断し、グローバル人的資源管理の導入・実施状況並びに人材の創造的開発・活用に向けた取り組みの現状把握を狙いとした質的調査を実施した。質的調査は、外資系、日本多国籍企業、外資系コンサルティングファームを中心に半構造化インタビューの形式で行った。
その結果、まず、日本多国籍企業の抱えている課題として、人材の創造的活用を目指して、グローバル人的資源管理の重要性を認識し、その導入は進められているが、実際の「運用」段階において様々な課題を抱えていることが分かった。そこで、外資系・日系多国籍企業に人事関連サービスを提供している外資系コンサルティングファームへのインタビュー調査を行い、日本多国籍企業が抱えている課題についての検討を行った。その結果、グローバル人的資源管理の基盤と考えられるグローバル人事制度の導入は行われているが、「業務プロセス」や「ITシステム」までを含めた改革を十分に行えていないために運用に至らない可能性があるということが分かった。既存研究では、人事制度のみの改革に焦点が当てられており、実際の運用に向けた取り組みや課題の検討についてはほとんど議論されていない。したがって、これは新たな発見事実といえるだろう。調査を行う中で、実際に、運用に向けて業務プロセス、ITシステムを含めた改革を行った企業の話を伺うことができた。
本研究で得られた成果は、国内外の学会で報告し、論文としてまとめた。
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