2010 Fiscal Year Annual Research Report
異質な個人が存在する経済での消費者の選好と最適税政策
Project/Area Number |
21830160
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Research Institution | Kyushu Sangyo University |
Principal Investigator |
中元 康裕 九州産業大学, 経済学部, 講師 (10552200)
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Keywords | 選好 / 消費の外部性 / 異質な個人 / 最適税政策 / 安定性分析 |
Research Abstract |
本年度は主に,1.Consumption Externalities and Wealth Distribution in a Neoclassical Growth Modelの前年度からの継続的な分析,2.二国経済における消費の外部性がもたらす効果,3.環境資源に効用を持つ個人の最適税政策,を行った.1.前年度に主に解析的な観点から資産配分と異質な選好との関連性を明らかにしている.本年度は,その結論を基に,数値ソフトを利用し時間経路上での資産配分を確認した.特に,初期時点において貧困の多数の個人がいるグループと裕福の少数の個人がいるグループによる,選好の違いがもたらす資本の動きを図示した.2.二国経済において,選好の異質性がもたらす安定性や資産配分の影響を分析した.この課題に関しては現在分析途中で次年度以降も継続して研究を行う.3.既存の実験経済学の論文結果を利用し再生可能な環境資源が時間選好率に与える影響を仮定したうえで,環境の外部性を組み込んだマクロ経済動学モデルを構築した.その上で,長期的な自然資源,厚生に与える影響に加えて,最適税政策の分析を行った. 特に,2.に関しては九州産業大学でセミナー報告を行い,3.に関しては,Workshop on Environmental Economics and Sustainability(メルパルク京都)において,論文報告を行った.
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Research Products
(2 results)