2009 Fiscal Year Annual Research Report
里親・委託児童・実親の生活問題の構造とサポート体制に関する研究
Project/Area Number |
21830168
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (Start-up)
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Research Institution | Okazaki Women's Junior College |
Principal Investigator |
貴田 美鈴 Okazaki Women's Junior College, 幼児教育学科, 講師 (70516864)
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Keywords | 社会福祉関係 / 里親制度 / 社会的養護 / 児童福祉 / 生活問題 |
Research Abstract |
2002年の里親制度改正以降、里親支援策が講じられ、制度的には里親養育の拡充が図られている。しかし、実態は里親や委託児童の必要性に十分に応える制度や援助には成り得ていない。その要因のひとつに、里親研究と里親制度の両面で当事者の視点が不十分であったことが考えられる。そこで、本研究は、里親・委託児童・実親の生活問題の構造を明らかにし、里親制度を活性化するためのサポート体制のあり方を考察することを目的とした。方法として、里親、児童相談所職員、施設職員にインタビューし、その語りを定性的データを基に分析することとした。 21年度は、上記の調査の前段階として、里親に関する研究の文献収集とその分析を実施した。従来、わが国の里親研究の数は少なく、特に実証的な研究の少なさが指摘されてきたため、近年(1998年~2008年)のわが国の里親研究を概観した。その結果、1998年以降に里親研究の数が増加し、特に質的研究の増加が顕著になったことが示された。さらに、研究協力者に元委託児童や現在の委託児童も含まれるようになり、当事者の視点を重視した研究が発表されている。一方で、委託児童の実親を対象とした研究や、里親制度と施設制度との関係を主題とした研究はほとんど進んでいない。さらに、社会科学的視点に立脚した社会的規定要因や政策過程の本質的な研究が少ないといえる。そこで、今後の里親研究には、(1)里親・施設・児童相談所の連携、(2)実親の生活問題と里親家庭との関係、(3)里親制度をめぐる社会的規定要因との関連、(4)政策決定の過程への批判的視点、などの課題があるといえる。
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Research Products
(1 results)