2009 Fiscal Year Annual Research Report
水素結合型プロトン伝導体の相転移とプロトン伝導メカニズムの解明
Project/Area Number |
21840007
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (Start-up)
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
鬼柳 亮嗣 Tohoku University, 多元物質科学研究所, 助教 (50521770)
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Keywords | 物性実験 / 誘電体物性 / 粒子線 / X線 |
Research Abstract |
本研究はX線及び中性子を用いた構造解析により,プロトン伝導体の伝導メカニズムや相転移を構造的観点から明らかにすることである.平成22年度は実際の実験に向けた準備として,結晶育成や高温環境装置の開発を行った.結晶育成はいくつかの異なる条件(原料試薬の混合比,育成温度)で行い,Rb_3H(SeO_4)_2とRb_3H(SO_4)_2に関しては比較的大きな単結晶の育成に成功した.特にRb_3H(SeO_4)_2に関しては,中性子実験を行うに十分な大きさの単結晶の作成に成功した.作成された単結晶に対しては,X線や中性子を用いて結晶性のチェックを行い,良質な単結晶であることが確認された.今年度はこの試料を用いて,中性子・X線構造解析を行う予定である.結晶育成に関しては,今年度も継続して行っていく. X線実験用の高温環境装置は,試作品によるテストを行い,出力電圧70V程度で300℃程度の温度に到達することが確認された.今年度は,試作品に改良を加えた本装置を作成し,実際の高温実験を行う予定である.
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