2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21840017
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
GALKIN Sergey 東京大学, 数物連携宇宙研究機構, 特任研究員 (10554503)
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Keywords | 幾何学 / トポロジー / 代数学 |
Research Abstract |
1.(GolyshevおよびKatzarkovとの研究)重みつき射影空間内の完全交差に対してその量チモナーフの1進実場か指数的対象(Artin-Schreier層)の畳み込みとして構成される.Katzarkovによる多重ポテンシャルとの関係は更なる解明を必要とする. 2.(Golyshevおよび入谷との研究)任意のFano多様体に対してApery類が厳密に定義され,full exceptional collectionをもっFano多様体に対してはApery類のシステムが定義された.我々はGalkin-入谷,Dubrovinによる予想を拡張し,Apery類のシステムに対するガンマ予想を定式化した。また,量子佐武対応を用いてGrassmann多様体に対するガンマ予想を証明した.現在プレプリント(IPMU10-0200)を準備中である. 3.(Coates,Corti,Golyshev,Kasprzykとの研究)Extremalローラン多項式はFano多様体とミラー双対であるべき対象である、我々はMinkowski仮説を導入することでextremalなローラン多項式を多数生成し,またそれと共にKreuzer-Skarkeの反射的3次元多面体の分類を用いることで,Iskovshikh-森-向井による滑らかなFano多様体の105個の変形族を復元することができた.この変形族のうち104個についてはトーリック多様体の完全交差あるいは完全交差の(Bertram,Ciocan-Fontanin,Kim,Sabbahの意味での)「非アーベル化」としての表示を与えた.この表示により,これらの変形族については種数0のGromov-Witten不変量が計算できる.したがってこれらの変形族と3次元Minkowski仮説により与えられるextremalローラン多項式との間のミラー対称性が証明された.次の2年間で,この計画を4次元に拡張する予定である.研究結果はブログhttp://scim.ag/fano-vで公開されており,この計画に関する評論が「Elementary Mathematics.Random Samples, Science, 25 February 2011, page 994」および「A new dimension for mathematics-the Periodic Table of shapes.AMS Math Digest Feb 2011.」でなされている. 4.(Usnichとの研究)射影平面の全ての正規退化に対し,その退化に関する射影平面のミラー双対であるローラン多項式(ミラーの「かけら」)が構成された.我々は射影平面のミラーの異なった「かけら」がお互いにクラスターmutationと呼ばれる特別な双有理変換で移りあうことを示した.我々はまたポテンシャルのmutationに関する一般理論を開発し,2次元において非常に明示的な結果を得た.将来の研究の方向5.(Bondalとの研究)我々はminuscule等質多様体に対してミラー双対なローラン多項式を構成した.6.(Mellitとの研究)我々は(連接層の導来圏において)長さ5のfull exceptional collectionを持つ4次元多様体は射影空間に限ることを証明した.7.(報告者自身の研究:IPMU10-0150,10-0101)3次元G-Fano多様体とMathieu群M24の共役類の間にmoonshine型の対応を構成した.またG極小多様体は量子極小であることを証明した.
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