2009 Fiscal Year Annual Research Report
酸化亜鉛ナノロッド/高分子ハイブリッド材料の成形加工と新規青色発光素子への展開
Project/Area Number |
21850004
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (Start-up)
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
久保 祥一 Tohoku University, 多元物質科学研究所, 助教 (20514863)
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Keywords | ナノ材料 / 酸化亜鉛 / 自己組織化 / ハイブリッド材料 / 発光材料 |
Research Abstract |
酸化亜鉛(ZnO)ナノロッドの液相合成法を探索した。酢酸亜鉛二水和物を、強塩基エタノール中で反応させることにより高アスペクト比ZnOナノロッドを合成できることを見出すとともに、アスペクト比の制御に成功した。また、反応過程を追跡することにより、ナノロッドの成長機構を検討した。また、得られたZnOナノロッドは、400nmを中心とした発光を示した。得られたナノロッドをハイブリッド化させる対象として、シリンダー型ミクロ相分離構造を形成することが報告されている、ポリエチレンオキシド(PEO)とアゾベンゼン誘導体からなるブロックコポリマーを合成した。透過型電子顕微鏡(TEM)、原子間力顕微鏡(AFM)、および斜入射X線小角散乱(GI-SAXS)測定により、親水性のPEO部によるヘキサゴナルシリンダー構造が形成されていることを確認した。この親水性PEO部にZnOナノロッドを包含させるため、ZnOナノロッドの表面を、PEOと類似構造であるグリシジル基を末端に有するシランカップリング剤により修飾することを試みた。表面修飾による凝集などの発生はなく、ナノロッド構造を保持した。これらの結果は、ブロックコポリマーとZnOナノロッドをハイブリッド化させる基礎として重要な結果である。今後、ブロックコポリマーの分子設計により高秩序度シリンダー構造を発現させ、ZnOナノロッドと複合化させることにより、新規発光材料としての展開を図ることができる。
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