2010 Fiscal Year Annual Research Report
環境騒音に含まれる衝撃性騒音の評価方法に関する研究
Project/Area Number |
21860020
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
横山 栄 東京大学, 生産技術研究所, 助教 (80512011)
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Keywords | 建築環境・設備 / 環境政策 / 解析・評価 / 心理評価 / 実験室実験 |
Research Abstract |
本研究は、環境騒音に含まれる衝撃性騒音に着目し、騒音影響評価法を確立するために、実験的検討によって聴覚心理的な立場からエネルギーベースの評価量の適用範囲および限界を把握し、また、各種聴感物理量との対応を検討することで、学術的基礎資料を得ることを目的として実施した。本年度は、昨年度、バイノーラル受聴によって行った基礎的検討に加え、フィールドにおいて6チャンネル収音システムによって収録した実際の衝撃性騒音を試験音(有意味音)として用い、主観評価実験を実施した。無響室内に設置した6チャンネル再生システムを用いることで音の空間特性まで正確に反映させた条件で受聴することが可能で、本システムによるシミュレーション音場で、ラウドネス、ノイジネスに関する実験を実施した。また、室内外の測定によって遮音特性フィルタを作成し、居室内における音環境をシミュレートし、聴取妨害などの心理的影響を定量的に評価し、各種評価量との対応やエネルギーベースの評価量の適用可能性を検討した。さらに、入為的に衝撃性騒音の特性を変化させた試験音を用い、衝撃性騒音を含む環境騒音の心理的影響を系統的に評価することを試みた。これらの実験による結果から、衝撃性騒音の評価方法について、欧米を中心として行われている既往の研究成果も参考としながら、衝撃性騒音を含む環境騒音の評価方法について検討を行った。その内容としては、環境騒音に衝撃性騒音が含まれる場合のラウドネスやノイジネス、アノイアンスの補正の必要性の有無を検討した。
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