2009 Fiscal Year Annual Research Report
MIMO通信路推定のための新しい符号化変調方式の構築
Project/Area Number |
21860035
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (Start-up)
|
Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
竹内 啓悟 The University of Electro-Communications, 電気通信学部, 助教 (30549697)
|
Keywords | 情報通信工学 / 通信路推定 / 符号化変調 / MIMO / 確率伝搬法 |
Research Abstract |
MIMO移動体通信システムでは、送受信者の移動により通信路の状態が時間的に変化する、時間選択性フェーディングと呼ばれる現象が生じる。この環境下で高精度な通信路推定が可能でかつ情報伝送速度の高い通信方式を構築することは重要な研究課題である。この課題を解決する手法として、パイロット信号に基づく通信路と送信データとの同時推定法が提案されている。しかしながら、これらの方式は必ずしも最良でなく、より効率の良い方式を構築することで、システムの性能を改善できる可能性がある。本研究では、送信シンボルの発生頻度のバイアスに基づく通信路推定方式を提案し、その構成方法を与えた。具体的には、強力な誤り訂正能力を持つ線形符号と送信シンボルにバイアスを課す非線形ブロック符号との直列連接符号による構成を検討した。このような構成は、通信路と送信データとの同時推定問題に確率伝搬法を適用することで、高性能な同時推定アルゴリズムを構築することが可能となる。研究の第一段階として、平成21年度は単純なレイリーブロックフェーディング通信路を仮定し、非線形ブロック符号の設計方法を議論した。具体的には、ブロック長の短い非線形ブロック符号を想定し、誤り率特性に基づく比較的良い非線形ブロック符号のクラスを、コンピュータによる全探索によって特定した。そして、バイアスに基づく提案方式とパイロット信号に基づく従来方式との誤り率特性を数値シミュレーションによって比較し、提案方式の有効性を実証した。
|
Research Products
(14 results)