2010 Fiscal Year Annual Research Report
感圧・感温色素のマイクロドット配列による圧力・温度同時計測法の開発
Project/Area Number |
21860040
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
江上 泰広 愛知工業大学, 工学部, 准教授 (80292283)
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Keywords | 感圧塗料 / 感温塗料 / 機能性分子センサ / インクジェット / 複合センサ / 同時計測 / 圧力計測 / 温度計測 |
Research Abstract |
本研究の目的は,光学的に圧力,温度が計測可能な分子センサである感圧塗料(PSP),感温塗料(TSP)を,圧力分布及び温度分布の高精度な同時計測を可能とする複合センサを開発することである.従来の複数の機能性分子を単一のバインダと溶媒に単純に混ぜた混合塗料を作成する方法では,感圧・感温色素の相互干渉によりセンサ特性の劣化が生じてしまう.そのため本研究では,PSPとTSPを混合溶解せず,インクジェットプリンタの技術を用いて微細なマイクロドット配列に塗り分け物理的に完全に分離することで,高空間解像度という従来の長所を維持しながら,色素の相互干渉の問題を解決し,PSPとTSPの複合化を図った.まずインクジェット技術を用いたPSPとTSPの安定塗布条件の調査を行った.通常の沸点の高い水溶性のインクジェットインキとは異なりPSP, TSPは揮発性の高い有機溶媒にポリマーと蛍光色素を溶解したものであるため,インクジェットによる溶液の吐出は非常に困難である.感圧塗料,感温塗料それぞれに適したポリマーを用い,その溶液を数倍に希釈することでインクジェットによっても塗布が可能であることを確認した.さらに1点に吐出する液滴数や重ね塗り回数を調整することで,計測に十分な発光強度を持たせることができた.また校正試験の結果,PSP, TSPサンプル共に従来のスプレー塗布したサンプルと同程度の圧力感度及び温度感度を達成することができた.またPSP, TSPを同一面に分離塗布した複合センサを作成し,両者に干渉が生じないことを確認し,この手法が複合センサを開発するうえで有用であることが明らかとした.さらに塗布パターンや間隔が空間分解能に及ぼす影響などの評価を行った.また実証試験へ向け研究を引き続き行い,実用化に向けてさらなる改良を図っている.
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[Presentation] Pressure-Sensitive Paint Measurements on Co-rotating Disks2010
Author(s)
T.Kameya, Y.Matsuda, H.Yamaguchi, Y.Egami, T.Niimi
Organizer
ASME 2010 3rd Joint US-European Fluids Engineering Summer Meeting and 8th International Conference on Nanochannels, Microchannels, and Minichannels (FEDSM2010-ICNMM2010)
Place of Presentation
Montreal, Canada
Year and Date
20100801-20100805
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