2009 Fiscal Year Annual Research Report
価電子制御シリコン系量子ドット立体集積構造における高輝度エレクトロルミネッセンス
Project/Area Number |
21860061
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (Start-up)
|
Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
牧原 克典 Hiroshima University, 大学院・先端物質科学研究科, 研究員 (90553561)
|
Keywords | Si量子ドット / Ge量子ドット / エレクトロルミネッセンス |
Research Abstract |
(1)Si熱酸化膜上への高密度Ge量子ドットの形成 GeH_4-LPCVDおよびH_2-RP照射GeH_4-LPCVD後の表面形状像を測定した結果、GeH_4-LPCVDのみの場合はGe量子ドットの形成は認められず、平坦なGe膜(RMS:0.17nm)の形成が確認された。一方、GeH_4-LPCVD時にH_2-RP照射した場合は、面密度~2×10^11cm-2のGe量子ドットの形成が認められた。表面形状像からドットの高さ分布を求めた結果、平均ドット高さおよび半値幅はそれぞれ~nm、-1.8nmであった。また、基板温度が室温から200℃の範囲において、同条件でH_2-RP照射GeH_4-LPCVDした場合、CAD後の表面ラフネスはCAD前のSio_2と同程度(0.15nm)であり、Ge膜が形成されていないこともXPSにより確認している。さらに、基板温度300℃でH_2-RP照射GeH_4-LPCVDの堆積時間依存性を調べた結果、ドット密度は堆積時間30秒で飽和傾向にあるが、平均ドット高さは堆積時間の増加に伴い増大する。 Geドットの高密度形成には、(1)水素ラジカルの供給によって、GeH_4分解を促進し、基板表面への反応前駆体の入射量が増大したこと、(2)OH終端表面への水素ラジカル入射によって脱水反応が進行し、核発生サイトとなるSiダングリングボンドの生成が促進したことが、起因していると理解できる。 (2)超高密度Si量子ドットにおける二次元電気伝導 Si_2H_6-LPCVD直前にOH終端した熱SiO_2表面に室温、100Torrで10minGeH_4を吸着させることで、面密度1.2×10_13cm-2で均一サイズのSi量子ドットを形成し、高密度Si量子ドット面内方向における電気伝導の時間依存性を評価した結果、~15nA幅の2~3値を行き来するステップ状の変化が室温で認められた。 この結果は、Si量子ドットを介して作られる電流パス(パーコレーションパス)近傍の中性ドットに電子が捕獲される時、その帯電効果により近傍のパーコレーションパス中のドット間トンネル過程を変調する結果として解釈できる。
|