2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21860084
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Research Institution | Tokyo Metropolitan College of Industrial Technology |
Principal Investigator |
高橋 義典 東京都立産業技術高等専門学校, ものづくり工学科, 助教 (30547732)
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Keywords | 調波分析 / 音響信号処理 / 構造物診断 |
Research Abstract |
平成22年度の研究では,建造物模型実験の結果から分析区窓長及び,音源の時変性と分析精度の評価を行った.分析窓長が短い領域場合,通常の短時間フーリエ変換と比べると,提案する累積調波分析手法のほうが安定してダンピング変化を分析できることが確認できた.また振幅ケプストラムの周期に着目することで,音源の性質が診断に与える影響を評価した.これらの成果は査読付き国際会議「第10回構造力学に関する最近の進捗の国際会議(RISD)」を始め,第45回システム制御情報学会研究発表講演会のオーガナイズドセッション「数理音響とその応用」,応用音響研究会,日本音響学会等で報告した.現在,学会誌Advances in Acoustics and Vibrationへの投稿に向けて論文原稿の推敲中である.さらに研究の重要性を評価され「The Tokyo U-club都市に関する研究奨励賞」において最優秀賞を受賞した. さらに提案手法のフィールドテストを目的として,構造物が置かれる騒音環境を再現するシステムを構築した.音場再生の分野では境界制御が主流であるが,収音・再生デバイスが大掛かりになることが問題であった.そこで本研究者等が以前から取り組んでいた音場の共分散に着目した音場の簡易再生手法を用いて,構造物が置かれる騒音環境のシミュレーションを試みた.これらの成果については,Applied Acousticsに投稿した論文が採録された他,第40回オーディオ工学学会(AES International Conference)と応用音響研究会で報告した.
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