2010 Fiscal Year Annual Research Report
Crystal Micro Solid Oxide Fuel Cell
Project/Area Number |
21860088
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Research Institution | National Institute for Materials Science |
Principal Investigator |
ペルゴレーシ ダニエレ 独立行政法人物質・材料研究機構, 国際ナノアーキテクトニクス研究拠点, MANA研究者 (10543259)
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Keywords | マイクロ固体燃料電池 / パルスレーザー沈降 / SDC / 薄膜沈積法 |
Research Abstract |
本研究の目的に最適な電解質であるSm添加酸化セリウム(SDC)と酸化エルビウム安定化酸化ビスマスの二重層の合成に成功した。 三層のバッファー層を導入することで、電解質層を損傷することなく、異方性エッチができ、配向した電解質ができた。バッファー層はTiN, MgOとSrTiO_3(STO)である。これは、パルスレーザー沈積(PLD)によりヘテロ構造が可能となったからで、電解質膜は最後にSTO状に沈積するようにした。 合成したSTO上のSDC(二層電解質の最初の層)を詳しく解析した。沈積は三次元構造の単独成長メカニズムによるものであった。このようなドライエッチングにおいては、当該の三つの層を載せる単一膜は、電解質より活性的である必要があった。しかも、膜を取り除いても亀裂ができないことも必要であるが、すべてに成功した。 本研究目的に適合するいろいろな材料を合成したが、そのうちの3つをアノードとカソード層に採用した。白金とLa_<0.8>Sr_<0.2>Co_<0.8>Fe_<0.2>O_<3-δ>(LSCF)をカソード材料にした。高温でPLDをして、その場の酸素雰囲気でアニールしたところ、首尾よく多孔質材料が得られた。開放での電圧サーキット測定を行った。その結果、電解質を通じて、大量の通電があった。すなわち、ピンホールを多量にもつ電解質がよい電気伝導度を示すことが明らかになった。今回のESBは、電極が電気伝導を持つ事よりも、OCVが2つの電極間で直接の接触を持つことと同等の意味を持つことを示している。 結論としては、研究目的のデバイス合成に至らなかったが、目的に対して、本結果はいくつかの問題点を指摘し、少なくない数mWの出力を獲得するプロトタイプを得たと考えられる。将来は、今回判った実験的な問題を解決し、新しい材料合成に取り組む。
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Research Products
(3 results)