2009 Fiscal Year Annual Research Report
新規非侵襲的イメージング法による受精における卵子微絨毛とCD9分子の機能解析
Project/Area Number |
21870021
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (Start-up)
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
佐藤 裕公 Osaka University, 免疫学フロンティア研究センター, 特任助教 (40545571)
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Keywords | 受精 / 遺伝子操作動物 / 実験動物 / 微絨毛 |
Research Abstract |
受精は、次世代に遺伝子を伝達するという生物にとって極めて重要な過程だが、分子生物学的な機構について未知の部分が多い。本研究では、卵子微絨毛に存在し、受精に必須なCD9分子の機能について、(1)遺伝子改変により微絨毛欠損卵子を作製し、受精能を解析する(2)非侵襲的イメージング法により受精における微絨毛やCD9分子の挙動を解析することにより、CD9の機能を解明するのが目的である。 本研究は、(1)遺伝子ノックアウト(KO)マウスを用いたmicrovilli欠損卵子の解析(2)受精時におけるCD9分子の動態に関する解析、の二つの主軸からなる。このうち今年度は、(1)について、計画通りI-plastin遺伝子ホモKO個体を作出し、卵子microvilliの状態を観察した。この結果、I-Plastin KOでは、微絨毛の構造に変化が見られる一方で受精が進行することが明らかとなった。次に、ezrin遺伝子について、Cre-LoxP系を用いたコンディショナルKOマウスの生殖細胞を入手し、個体をICSI法により作出した。また、卵子特異的Cre発現マウスとの交配により、卵子特異的にezrinを欠損させたマウスを作出することができた。(2)については、野生型マウス卵子をいて受精観察ライブセルイメージングの条件を設定した。また、CD9-GFPのみを卵子上に持つマウスの繁殖と受精時の卵子の観察を行うため、CD9 KOマウスに対し、交配によりCD9-GFPを導入したマウスを作出した。また、精子の先体反応の状態を可視化できるマウスについて繁殖と精子の観察を行い、これらの組み合わせにより受精の瞬間と微絨毛を可視化する実験系を構築した。
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