2010 Fiscal Year Annual Research Report
RNAサイレンシング因子による微小管・中心体形成機構の解明
Project/Area Number |
21870032
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
佐藤 薫 慶應義塾大学, 医学部, 助教 (20548507)
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Keywords | RNAサイレンシング / 微小管 / 中心体 / ショウジョウバエ / 生殖細胞 / 細胞分裂 / RNA干渉 / 細胞分化 |
Research Abstract |
本研究の目的は、RNAサイレンシングに関わるmaelstrom(mael)遺伝子がどのような分子と相互作用し、piRNAの生合成、および微小管.中心体形成とどのような分子機構によって関わっているのかを明らかにすることである。 1.Mael結合分子の同定と各Mael結合分子のショウジョウバエ変異体におけるpiRNA量の変化 ・当研究室で作成した抗Maelモノクローナル抗体を用いて、免疫沈降法により、ショウジョウバエ卵巣において、Maelと相互作用する分子を単離・同定している(昨年度)。引き続き、同定した分子で、かつ、抗体が利用可能なものについて、Maelとの相互作用を調べ、実際にMaelと物理的に相互作用しうることを確認した。その中で、γTubulinタンパク質が新たなMael結合分子として同定できた。γTubulin変異体が入手困難なため、現在、当研究室でγTubulin変異体の作出を試みている。 2.Mael、およびMael結合分子、既知のpiRNA生合成因子のショウジョウバエ変異体卵母細胞における微小管、中心体局在パターン ・まず、免疫染色法により、mael変異体卵巣において、微小管・中心体の局在異常を発生過程の早期から遅期において観察したところ、γTubulin変異体の卵巣と非常によく似た表現型が観察された。mael変異体ではγTubulinの局在に異常が生じており、maelがγTubulinと相互作用し、その局在などを制御する因子として機能していることが示唆される。現在、γTubulin変異体の作出し、卵巣でのpiRNA量を調べる予定である。
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Research Products
(4 results)