2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21880041
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (Start-up)
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Research Institution | Ishikawa Prefectural University |
Principal Investigator |
池上 礼子 Ishikawa Prefectural University, 生物資源環境学部, 講師 (00549339)
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Keywords | カキ / ブドウ / プロアントシアニジン / アントシアニン / フラボノイド / 果実発達 / 形質転換 / 遺伝子発現 |
Research Abstract |
二次代謝産物の一つであるフラボノイドの果実特異的な蓄積機構の解明のために、果実発達の初期に高分子のプロアントシアニジン(PA)を多量に果肉に蓄積するカキ、成熟期に主に果皮にアントシアニンを多量に蓄積するブドウを用いてこれらの成分分析、生合成経路の遺伝子発現やそれらがコードするタンパク質の機能解析を行っている。これまでにカキ果実におけるPA蓄積と関与が想定される遺伝子群について35Sプロモーターに連結したセンス、アンチセンスの両コンストラクトを作製し、カルスにPAを多く蓄積するカキ、蓄積しないキウイフルーツを材料に形質導入をし、その表現型を観察するともにPAの構成単位の分析など行ってPA蓄積との関連性やこれらのタンパク質の機能を調査している。21年度は、特に2種類のDkSCPL1, DkSCPL2、 DkPrx1、 DkDHD/SDH、 DkGST1、 DkF3GalTaseについて実験を行った。赤色系のブドウについて、処理により着色が過剰になる早期、適当な時期、処理の効果の薄い時期の3つの処理時期に、中濃度、高濃度のABA処理を行うとともに、高濃度処理区には着色を遅延させる効果のあるオーキシン処理を行い、着色が良好となる処理区の特定とともに果実横径、糖度、酸度、全アントシアニン含量とアントシアニンの組成を調査した。次に、フラボノイド生合成経路について主な構造遺伝子(PAL, CHS, DFR, F3'H, F3'5'H, ANS, UFGT, ANR、 FLS)と下流の輸送に関わるもの(GST, MATE)、メチル化酵素(OMT)とアシル化酵素(CaOMT)とDkSCPLのホモログ、転写因子(MybA, MybPA1, MybPA2, Myb5a, Myb5b)についてqRT-PCRによる発現解析を行うためのアレルの解析、プライマー作製を行っている。
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