2009 Fiscal Year Annual Research Report
糖尿病犬の厳格な血糖コントロールがインスリンシグナリング遺伝子に及ぼす影響の検討
Project/Area Number |
21880044
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (Start-up)
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Research Institution | Nippon Veterinary and Life Science University |
Principal Investigator |
森 昭博 Nippon Veterinary and Life Science University, 獣医学部, 助教 (60549559)
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Keywords | 糖尿病 / 犬 / インスリンデテミル / 人工膵臓 / インスリン抵抗性 |
Research Abstract |
平成21年度の研究では、insulin detemirが犬において使用された報告がないため、正常犬を用いて作用プロファイルの検討を行い、従来使用されてきた他のインスリン製剤(NPH insulin、insulin glargine)との比較を行った。3頭の正常ビーグル犬を用いた。 この方法にはヒトにおいてゴールドスタンダード法とされている人工膵臓装置を用いた方法で行った。この方法はグルコース注入率が高いほどインスリンの効果が高いことを示す。また人工膵臓装置を用いて正常血糖に維持することにより、低血糖などの副作用を回避し、インスリンの実際の作用を連続的にモニタリングすることを可能にする。それぞれの犬に正常血糖クランプ状態で0.5IU/kgのNPH insulin, insulin glargineもしくはinsulin detemirを単独皮下投与した。グルコース注入率(GIR)を検討したところ、insulin detemirはNPHinsulinの約4倍、insulin glargineの約2倍の血糖降下作用があることが証明された。またNPH insulinの作用ピークは投与後約4-6時間、insulin glargineは約6時間、Insulin detemirは約6-8時間であることが証明された。さらにこのデータをもとに実際の糖尿病犬においてもそれぞれのインスリン製剤を皮下投与したところ、正常犬出た結果と同様の血糖降下作用が、糖尿病犬においても証明された。これらの結果は、現在学術雑誌に投稿中である。
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Research Products
(4 results)