2009 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝子改変マウスを用いた巨核球造血・血小板産生メカニズムの系統的解析
Project/Area Number |
21890024
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (Start-up)
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
上妻 行則 University of Tsukuba, 大学院・人間総合科学研究科, 助教 (90550145)
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Keywords | 巨核球 / Bim / apoptosis / 細胞周期 |
Research Abstract |
巨核球造血においてBcl-xLなどのanti-apoptotic proteinの重要性はいくつかの研究成果により示されているが、pro-apoptotic proteinの役割についての報告は殆どなく、なかでもBH-3 onlyタンパクに属するBimの巨核球造血における役割は未だ不明である。そこで、bim KOマウスを用いることにより巨核球造血におけるBimの役割について検討を行った。サイトカイン枯渇bim KOマウス造血幹細胞及び巨核球ではサイトカイン枯渇によって誘導されたapoptosisに対して強い抵抗性を示したことから、Bimは造血幹細胞及び巨核球におけるapoptosisを制御する分子であることが示唆された。生体内における血小板産生能を5-FU投与により評価したところ、血小板数回復早期ではbim KOで有意に低下していたが、その後は両者で差を認めなかった。この原因を明らかにするために、巨核球胞体突起形成能、巨核球ploidyを測定した結果、両者で有意な差はみられなかったが、造血前駆細胞のTPO依存性の増殖能及び巨核球への分化能はbim KOで有意に低下していた。しかしながら、巨核球へ分化後の巨核球成熟に異常はみられなかった。この増殖能及び分化能の低下の原因を探索するために細胞周期を測定したところ、in vivoの造血幹細胞細胞、in vitroの造血前駆細胞共にWTに比してbim KOでBrdUの取り込みが低下していた。以上より、Bimは巨核球造血において造血前駆細胞の細胞周期を制御する分子の1つであることが示された。
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Research Products
(6 results)