2009 Fiscal Year Annual Research Report
一般病棟のがん患者の家族に対するケア向上のための看護師支援プログラムの開発
Project/Area Number |
21890030
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (Start-up)
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
笹原 朋代 University of Tsukuba, 大学院・人間総合科学研究科, 講師 (70528223)
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Keywords | がん / 家族ケア |
Research Abstract |
本研究は2年計画で、一般病棟に入院するがん患者の家族に対するケアの質を向上させるための看護師支援プログラムの開発を目的としている。初年度にあたる今年度は、まず、一般病棟に入院するがん患者の家族が必要とするケアを明らかにするために関連文献のレビューを行い、過去の知見を整理した。レビューの結果、がん患者の家族に対するケアに関する研究はあるものの、一般病棟に限定したものは国内の2本のみであり、在宅あるいは療養場所を限定していないものがほとんどであった。そのため、まずは療養場所を問わず、がん患者の家族に必要とされるケアについて整理することとした。がん患者の家族に必要なケア内容は「病気・病状の説明に関するケア」「情報提供に関するケア」「精神的なケア」「患者をケアする方法の指導」「亡くなる前の準備に関するケア」「必要な資源の調整・手配」「休息の確保」「医療者へのアクセスの確保」の8つに大別された。しかし在宅と一般病棟では、患者やケアに対する家族の関わりの程度や状況が異なること、さらに患者の病期がどの段階にあるかによって家族自身が必要とするケアは異なってくると考えられた。そのためこれらのケア内容を、診断時、治療時、退院時、再発時、看取り時の5つの時期に分けたうえで、一般病棟で特に優先度が高いと考えられるケアをさらに整理していく必要があると考えられる。それを元に次年度は、一般病棟および緩和ケア病棟の熟練看護師を対象としてインタビュー調査およびデルファイ調査を行ったのちケアリストを作成し、具体的な看護師支援プログラム内容を検討する予定である。
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