2009 Fiscal Year Annual Research Report
RFPによるLamin Aの分解制御機構とその腫瘍悪性化における意義の解析
Project/Area Number |
21890097
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (Start-up)
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
加藤 琢哉 Nagoya University, 大学院・医学系研究科, 助教 (00551970)
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Keywords | RFP / Lamin A / Ubiquitin / 蛋白分解 |
Research Abstract |
RFPとLamin Aの相互作用について、欠失変異体を作製して検討したところ、RFPのC末端側のRfpドメインとLamin AのN末端側を介して両者が相互作用しているという結果が得られた。また、細胞周期ごとにRFP、Lamin Aの細胞内局在を検討したところ、G1/S、G2期にはRFPとLamin Aの部分的な共局在が認められる一方、M期おいてはLamin AとRFPとの共局在が見られなかった。細胞周期ごとのLamin Aの蛋白発現量を検討するとLamin AがM期に蛋白量が増え、G1/Sに移行すると減少することが分かった。これらの結果はRFPがG1/S期にLamin Aと相互作用してその分解を誘導していることを示唆している。現在までに細胞周期依存的なLamin Aの蛋白量の制御機構は報告されていないため、今回発見した機構について検討することで、核ラミナによる核内プロセスの制御機構を明らかにすることができると考えている。 Lamin Aのubiquitin-proteasome系による分解を検討したところ、RFPの強制発現によってLamin Aのpoly-ubiquitin化の増加が見られた。このことから、RFPがLamin Aのpoly-ubiquitin化を誘導することでLamin Aのタンパク量の調節をしている可能性が示唆され、Lamin A蛋白の制御機構の解明につながると考えられる。しかしながら、現在のところ強制発現をした蛋白でしか検討できていないため、今後内在性の蛋白において検討をする必要がある。
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