2009 Fiscal Year Annual Research Report
神経細胞特異的ターゲッティングHDAdを用いた神経因性疼痛への遺伝子治療法の開発
Project/Area Number |
21890109
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (Start-up)
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Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
寺島 智也 Shiga University of Medical Science, 医学部, 助教 (40378485)
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Keywords | 脳・神経 / バイオテクノロジー / 再生医学 / 遺伝子 / ウイルス |
Research Abstract |
ベイラー医科大学にて、私自身が開発に成功した組織特異的ターゲッティングヘルパー依存型アデノウイルスベクター(HDAd)システムを当該施設にて立ち上げるため、まず、ベイラー医科大学より譲り受けた293ファイバー細胞の安定した培養系および細胞ストックの作成を完了し、その細胞株を用いて、野生型および後根神経節標的型のヘルパーウイルス(ターゲッティングベクター作成に必須)の大量調整を終えた。次に、神経因性疼痛を標的とした治療遺伝子として、TNFalpha-siRNAとGADを研究計画としてあげているわけだが、両遺伝子のクローニングおよびベクターへの挿入を現在行っている。TNFalphaノックダウン配列は候補3つより、最も効果的にノックダウンできる配列を選別後、プロモーター含有ベクターへ挿入し、さらに、pdelta28ベクター(HDAdのシャトルベクター)ヘプロモーター+TNFalpha-siRNA配列の挿入も完了した。GAD遺伝子については、相同性の高いpseudo geneが存在し、brain cDNAからの単純なRT-PCRでは、発現量の差のためか、pseudo geneばかりが得られ、本来のGAD遺伝子は得られなかった。そのため、開始コドンより上流で、pseudo geneと配列の異なる部位を検索し、その部分を含むいくつかのクローニング用のオリゴを用いて、最終的にGAD遺伝子を得ることができた。現在、制限酵素サイトの付加や全長シークエンス確認を行っており、増幅ミス(PCR時におけるもの)のないロットのクローンを選別中である。これが終了すれば、順次、プロモーター入りのベクターおよびpdelta28ベクターへの挿入を行い、続いて、TNFalpha-siRNAまたはGAD発現DRG標的HDAdの調整を行い、動物実験を行う予定である。
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