2009 Fiscal Year Annual Research Report
マルチモーダルMRIによる統合失調症のconnectivity異常の解明
Project/Area Number |
21890119
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (Start-up)
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
宮田 淳 Kyoto University, 医学研究科, 助教 (90549099)
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Keywords | 統合失調症 / 拡散テンソル画像 / connectivity |
Research Abstract |
21年度は統合失調症患者、第一度近親者、健常被験者合わせて60名程度をリクルートする予定であった。患者、健常者についてはほぼ予定通りリクルートできた。第一度近親者については、患者群・健常者群と年齢をマッチさせてリクルートすることに時間を要しており、十分なサンプル数に達しておらず、group analysisは患者群・健常群のみで行った。 各被験者に対してはT1強調3D画像、高解像度T2強調画像、拡散テンソル画像の撮像を行い、また臨床評価・認知検査も施行した。 灰白質の構造的解析では、画像解析ソフトFreeSurferを用いてsurface-based analysisを行い、各被験者データの前処理はほぼ終え、群間解析を既に始めている(論文準備中)。 拡散テンソル画像解析については、Tract-based spatial statistics(TBSS)と呼ばれる手法で患者群・健常群間の白質構造を全脳的に検討し、結果の一部をHuman Brain Mapping学会(2010年6月6日~10日、於スペイン・バルセロナ)にて発表予定であり、また論文準備中である。またmulti-fiber modelの確率論的トラクトグラフィは、画像の前処理および白質線維描出の両方に時間を要するが、撮像を終了したデータについては前処理を終え、個々の白質線維の描出に着手している。 統合失調症の病態は灰白質・白質のネットワークにおけるconnectivityの異常により引き起こされていると考えられており、22年度は前年度に得られた灰白質・白質のデータを臨床評価・認知検査と統合的に使用することで、connectivity異常の全体像を明らかにし、灰白質・白質構造と心理機能との間のdifferential associationを解明することが期待される。
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Research Products
(1 results)