2010 Fiscal Year Annual Research Report
新規樹立前立腺癌Xenograftを用いた新たな癌進展機構の解明
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21890120
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
清水 洋祐 京都大学, 医学研究科, 助教 (00542094)
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Keywords | 前立腺癌 / xenograft / androgen receptor mutation / ホルモン不応性 |
Research Abstract |
今回樹立したXenograftは以前我々が樹立した2株と病理学的所見が大きく異なる。以前の2株では腫瘍のほとんどを上皮成分(前立腺癌)が占めるのに対し、本xenograftでは、間質細胞に裏付けされ乳頭状に増殖する上皮細胞を認める。レーザーマイクロダイセクション法を用いて間質成分のDNAを採取し、間質成分の由来がヒトであるかマウスであるかを検証するためにヒト特異的βアクチンを調べた結果、間質成分はマウス由来であることを見出した。 細胞株の樹立:現在はXenograftをSCID mouseに移植し継代し続ける必要があり、ウイルスの感染などにより貴重なXenograftが失われる危険が常に存在する。一方、一旦細胞株の樹立に成功すればそのような危険から回避できるのみならず、in vitroでの実験も可能となり継代の手間も省ける。遊走法や酵素法を用いて、Xenograftからの細胞株の樹立を試みているが、未だに樹立にはいたっていない。 前年度までの結果で、PSAプロモーターを用いたレポーターアッセイの結果で、フルタミドはagonist作用を示さず、女性ホルモンであるエストラジオールが強いagonist作用を示していた。今後もマウスに直接各種薬剤を投与することにより腫瘍サイズを測定し、in vivoでの各種薬剤に対する反応性を検討する予定である。また、去勢や去勢後のテストステロンペレットの投与による組織学的な変化も引き続き検討していく予定である。
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Research Products
(3 results)