2010 Fiscal Year Annual Research Report
歯根膜組織特異的ペリオスチンアイソフォームの機能解析
Project/Area Number |
21890137
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
前田 憲一郎 大阪大学, 歯学部附属病院, 医員 (90552068)
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Keywords | 歯根膜組織 / ペリオスチン |
Research Abstract |
Pehostinは歯根膜組織において特徴的に発現される細胞外基質の一つで、その機能については未だ十分に解明されていない。我々はそのなかでも歯根膜組織において特異的に発現しているPeriostin isoform、PDL-POSTNを同定している。そこで本研究はこのPDL-POSTINの歯根膜組織における細胞外基質としての機能の解明を行う事を目的としている。前年度我々は申請者らが作製したスプライシングによる欠損を持たないPeriostin (FULL-POSTN)および歯根膜組織特異的Periostin isoform (PDL-POSTN)を発現し、FLAGタンパクをc-末端に付与したアデノウイルスをNIH-3T3細胞にインフェクションを行った。インフェクションを行った細胞の細胞上清から非常に純度の高い十分量の各Periostinタンパクを精製したことを報告している。そこで今年度我々はまず精製タンパクを使用した細胞を用いた機能解析、その中でも細胞接着についての解析を行う前段階としてインフェクションを行った細胞上清を用いた研究を行った。PeriostinはIntegrin αvβ3のリガンドであることが知られており、Integrin αvβ3を介して細胞接着に作用することが報告されている。我々はそのIntegrin αvβ3に対してFULL-POSTNとPDL-POSTNの間で結合能力に違いがあると仮定して実験を行った。FULL-POSTNおよびPDL-POSTNを発現するアデノウイルスをインフェクションした細胞の上清にIntegrin αvβ3を加え混合しインキュベートした後回収し、抗FLAGビーズにてIPを行い、抗Integrin αvβ3抗体を用いてイムノブロッティングを行った。その結果興味深いことにPDL-POSTNはFULL-POSTNよりもIntegrin αvβ3に対して強い結合能を持つことが示された。今後我々は精製したタンパクを用い細胞接着アッセイ、Wound healing assay、および細胞接着に関するシグナル分子に関してウエスタンブロット法を用いて解析を進めていく予定である。
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Research Products
(1 results)