2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21890194
|
Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
六反田 賢 長崎大学, 医歯薬学総合研究科, 助教 (60549608)
|
Keywords | 骨格形成機構 / Akt / mTOR / Stat13 / 4EBP1 / S6K |
Research Abstract |
私はこれまで、骨格形成における軟骨細胞分化、増殖、基質産生、細胞成長(大きさ)に対するAktの機能を明らかにした。さらにその下流シグナル分子(mTOR、GSK3、FoxOs)の機能を解明し、mTORがAktの下流で一番主要な役割を担っていることを明らかにした。 今回の申請では、mTORの下流シグナルの骨格形成プロセス(分化、増殖、基質産生、細胞成長)における機能を明らかにすべく実験を行った。具体的には、mTORの下流分子4EBP1とS6Kの機能を明らかにするとともに、Runx2の活性化を介した骨格形成プロセスの制御機構を解明を目指した。本研究は、これまでに確立した長管骨(大腿骨、頸骨)の器官培養と培養骨へのアデノウィルスを用いた遺伝子導入で、各分子の機能を組織レベルで明らかにする独創的な研究であり、骨格形成機構の解明に大きく貢献できると考えられた。 まずRunx2に関連があると思われるStat1,3の軟骨細胞における細胞増殖における機能について、胎生15.5日齢のマウス胎児より摘出した長管骨である大腿骨、頸骨を用いて対照群とラパマイシンを暴露した群で、器官培養を48時間、あるいは96時間行い、phospho-Stat1,phospho-Stat3が低下しているか、ウエスタンブロッティング、また免疫染色で検討し、phospho-Stat1では有意な差を確認できた。 またStat1のリン酸化は、Runx2の核移行を促進している可能性もある。そこで、TAK/Stat pathway inhibitorであるAG490(Statのリン酸化を抑制)を胎生15.5日齢のマウス胎児から摘出した長管骨である大腿骨、頸骨に作用させ、器官培養を48時間行い、骨格標本においては有意な差を確認した。現在も継続し研究を行っている。
|
Research Products
(2 results)