2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21890244
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
佐藤 龍洋 北里大学, 薬学部, 助教 (70547893)
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Keywords | mTOR / AMPK / Rheb / ブロテオーム解析 |
Research Abstract |
本研究では細胞内エネルギーを制御するAMPK-mTORシグナル伝達経路に着目し、そのシグナル伝達機構に関与する因子の網羅的同定と解析を行った。 1.まず、mTORの負の制御因子であるAMPK3量体、正の制御因子であるRhebについて、それぞれ免疫沈降法、およびLC-MS/MS法を用いて解析した。その結果、AMPK3量体、Rhebに結合すると考えられる新規タンパク質を複数同定した。これらの因子についてcDNAのクローニングを行い、さらに解析した結果、AMPK結合タンパク質においてmTOR制御に関与すると考えられる因子を1つ同定した。さらにこのタンパク質を2次元電気泳動により解析した結果、AMPKによりリン酸化の制御を受けることを明らかにした。 2.次に、mTORの下流に位置し、mTORにより制御される因子をリン酸化プロテオーム解析を用いて網羅的に同定した。その結果、mTORが構成する複合体のうち、mTORC1により制御される新規タンパク質を10個、mTORC2により制御されると考えられる新規タンパク質を2個同定した。 mTORの適切な制御は免疫機構や、生活習慣病・がんなどの治療に有効であり、最近では老化やうつ病などの疾患にも有効であることが報告されている。本研究によりmTOR制御に関与するタンパク質が同定されることは、新しいmTOR制御機構を解明し、それをターゲットとしたさまざまな新規治療薬の開発に貢献すると考えられる。
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Research Products
(1 results)