2010 Fiscal Year Annual Research Report
肺炎予防のための呼吸ケアに関する訪問看護支援プログラムの開発と有効性の検討
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21890271
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Research Institution | Japanese Red Cross College of Nursing |
Principal Investigator |
藤田 淳子 日本赤十字看護大学, 看護学部, 講師 (10553563)
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Keywords | 訪問看護 / 誤嚥性肺炎 / アセスメント / 呼吸ケア |
Research Abstract |
本研究の目的は、誤嚥性肺炎予防における呼吸ケアのための訪問看護支援プログラムを開発し、有効性を検証することである。平成21年度は、文献検討と訪問看護等への面接調査を行い、訪問看護支援プログラムの作成に取り組んだ。面接調査から、アセスメントに焦点を絞る必要性がわかり、本研究では、「呼吸ケアアセスメントツール」及び呼吸ケアアセスメントツール利用のための説明書(医学的知識、アセスメント技法等)を作成した。 平成22~23年度は、訪問看護師に、作成した呼吸ケアアセスメントツールを3ヶ月間用いてもらい、訪問看護師及び要介護者の呼吸ケアに対する知識・自身等に関して前後比較し評価した。訪問看護師8名・要介護者5名より研究協力が得られた。訪問看護師においては、呼吸ケアの知識・自信等14項目を10段階で自己評価をしてもらったところ、「咳嗽力・換気能力のアセスメント」、「療養者の呼吸状態の変化・経過の把握」、「療養者の生活状況の呼吸状態への影響」、「療養者の変化に合わせたケアの提供」の4項目において、介入後に有意に自信の得点が上昇していた。要介護者の呼吸ケアに対する知識・自信については前後で変化はみられなかった。以上より、本研究で作成した呼吸ケアアセスメントツールは、訪問看護師のアセスメント能力の向上へ寄与できることが示唆された。一方、改善点としてアセスメント技法と判断の補足説明の必要性が指摘され、今後は、この点をさらに改善することで、より有用なツールへつながると考える。
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